Gsuiteを導入したので社内コミュニケーションツールをどうしようかという、今まで放置してきた問題に直面したわけです。
うちでは一部の社員がSlackを使って仕事をしたりしなかったりするので、社内コミュニケーションに限っても急にSlack禁止!Googleチャットを使ってね!とはいかないなぁ・・・と悩んでいます。
ちなみに、Googleチャット(以下チャット)はHangoutとは別モノで、新しいのはチャットです。
2021/06/18
関連記事:無料プランのslackとGoogleWorkspace
2021/05/19追記
この記事を書いてから8カ月くらい経ちましたが、最近この2つをしっかり使う環境になったので追記します。
Googleチャットは、ほかのGoogleアプリを使いながらそれを補完するイメージで使うとしっくりきていい感じです。
メールも使い、Meetも使い、カレンダーも使い、でも軽い会話や会話ベースでノウハウを残したい場合はGoogleチャットのDMやチャットルームを使っていくイメージです。(サイトや共有機能を使っていればチャットベースのノウハウ文化はさほど必要ないのではとも思っています。)
一方、slackはメールなどの他のツールを使うと情報が分散してかえって効率が落ちます。slackを使うならコミュニケーションはすべてslackにした方がいいでしょう。そのために色々な機能やBOT開発で補っていく思想なのでしょうね。
8カ月前はお好みでいいでしょうと言いましたが、
こう考えると、Google workspaceの組織内にいる社員はチャットに統一した方が良いと判断できます。なぜなら、Gmailがチャットやカレンダーやらスプレッドシートの共有なんかの情報のプラットフォームになるからです。
slackはスレッド、ブックマーク、リンクなどメッセージを遡りやすく・追いやすくする機能を盛っています。それに慣れるとGoogleチャットは貧弱に感じると思います。そのような機能がないからです。
ただ、Googleチャットはそこまでやろうとしていないのではないかと思います。Gmailが情報のプラットフォームになっているからです。Gmail画面ではToDoやKeepがありますから、Gmailの画面でそのような機能を(slack単体よりも)果たしているのです。
と考えると、Googleチャットのが使いやすいし多機能だ、と思うわけです。
まあ、結局お客様とやるときはそっちに合わせてしまうのですが。
以上追記
以下元記事
結論
Gsuiteを導入していてまだトークアプリ文化が根付いていないならチャット推進しましょう。
一方、Gsuite導入を迷っている方でSlackをすでに使いこなしているのであればSlackを使い続けるのがいいでしょう。
上記以外はお好みでいいと思います。
そもそもGoogleチャットとSlack、何が違うの?
大まかなところはGoogleさんが既にまとめてくれていました。
のですが、どうやら現在はページが消えてしまっている様子・・・
ということで、チャットとSlackの機能を整理しました。
なお、うちでの環境の備忘録として書くので、Gsuite BasicとSlack無料版の範囲での対比とします。
チャット | Slack |
---|---|
ドメイン | ワークスペース |
チャット(DM) | チャット(DM) |
メンション | メンション |
グループメッセージ | スレッド |
チャットルーム※1 | チャンネル |
– | プライベートチャンネル |
– | #general, #random |
– | お気に入り・ピン留め |
GUI検索 | モディファイア(検索クエリ) |
BOT少ない | BOT多い |
トーク履歴をメールに残す | – |
直でMeetを開始 | – |
Gmailからトーク※2 | – |
※1今のところチャットルームを削除することができない
※2 Gmailに表示されているのはHangout
書いておいてなんですが、Slackについては使用経験が浅いです。
贔屓の無いようにハイフンの数同じにしましたが、現状の使われ方を考えるとSlackの「お気に入り・ピン止め」ができないのがユーザーのアレルギー反応を引き起こしています。
ユーザー目線で言えば使い慣れたSlackを使わせろ、なんですがチャットのメリットも見てください。
チャットのメリット
- Gmail上でトークができる
- Meetをすぐに起動できる
- GoogleDrive系との連携がつよい
- ユーザー視点で検索機能が使いやすい
- 組織として管理しやすい
それぞれ説明していきます。
1. Gmail上でトークができる
Gsuiteに入っていなくてもPCでGmailを開くと左下にハングアウトが出てくると思います。
これ、正確にはチャットではないようですがハングアウトとチャットは互換性があり、相互にトークできます。
メールをチェックする画面でチャットにも対応できるのは意外と便利ですよ。
ただ、この画面ではファイルの添付ができません。
.jpg等の画像は挿入できるようですが、テキストファイルすら添付できず
ちゃんとチャットを開いて添付してね、と言われてしまいます。
将来的にはできるようになる・・・よね?
2. Meetをすぐに起動できる
これはいろんなところで説明されていると思うので今更ここでいうこともないですが、便利ですよね。一発でMeetの会議を作成するボタンがついてます。
ユーザーがZOOMを頑なに使い続けることが玉に瑕です。
社内ミーティングをGoogleカレンダーに登録するときにMeetを選択してほしい。
3. GoogleDrive系との連携がつよい
これも今更ですが、ドライブを参照するボタンがついてます。
すぐに共有できるので早いです。
ユーザーがスプレッドシートやドキュメントを使ってくれていれば便利ですよ。使ってくれていれば・・・
4. ユーザー視点で検索機能が使いやすい
これは素直にすごいと思うのですが、検索がわかりやすいです。
Gmailの検索も同じようにすればいいのに。
絵で見て分かりやすいですね。
どのユーザーだったかを「ユーザーアイコン」で選択でき、どんな内容を検索したいのかを「検索したい内容」からカテゴライズしてキーワード検索できます。
Slackだとクエリのようなもの(モディファイアというらしいですが)を入力すると思うのですが、「:in@hoge」とか「has:link」とかは(少なくともうちの)一般ユーザーには難しいのです。
GmailもこういうGUIの検索画面があれば便利そうですよね。
5. 組織として管理しやすい
Gsuiteになると管理者アカウントは管理コンソールを操作できるようになるのですが、ここから監査ログというのがみれます。
何が見れるのかはGoogleさんのページから引用
データの種類 | 説明 |
---|---|
イベント名 | 会話の開始やチャットルームの作成など、ログに記録される操作。 |
イベントの説明 | イベントの詳細。 |
ユーザー | 操作を行ったユーザーの名前。 |
日付 | イベントが発生した日時(ブラウザのデフォルトのタイムゾーンで表示されます)。 |
チャットの中身は見れませんが、だれが何したくらいはわかります。
また、私用アカウントで仕事をするのはどうなんだ、というわが社の方針もあり、何かあったときに私用のアカウントをどこまで開示していいのか、とか誰も把握してないトークツールをあれこれ使い始めたりそれについてヘルプデスクを求められたり等々…
色々考えてしまうと社用アカウントでGsuiteが入ったんだからこっち使ってよね、と言いたいのが本音なのです。
Gsuiteを導入しました
ちょっと話が逸れますが、こういう新しいものを取り入れる運動には大抵既存の別アプリを使っている人たちから反発を買います。
それも当然で、その人たちにとっては努力して慣れてきたアプリとおさらばしなければいけないのです。
特に今まで使えていたテクニックが移行先のアプリにないとなるとメリットに目は向きづらくなります。
じゃあどうするかなんですが、1つはトップダウンで強制的に変えてしまうこと。早くてつよいですが不満も増えます。
もう一つはこちらからバシバシトークを送って使ってもらうようにすることです。
時間はかかりますが草の根運動で人口増えてきました。
使ってみて感じる使いづらさは?
まずチャットは通知が分かりづらいです。
メールを見ようとすると新規トークが左下に増えているのでなんだかんだ気づいてもらえますが、チャットを使うときはリアルタイムでレスが欲しいところ。
一つの工夫として、ブラウザがWindowsのChromeであれば、チャットを「アプリとして起動」すると、チャットが独立したアプリのように起動されます。
これで常に通知に気付けるようになりますし、未読バッジがつきますので改善されます。
チャット、GmailはChromeの「アプリとして起動」が便利です。
あとは、チャットルームが削除できないこと。
これはもうズバリ削除できませんとGoogleさんが説明しているのですが、検証用に作成したtestルームを消したい・・・
一生検索にtestルームが出てくるのは個人的に気になるのです。
まとめ
快適に使ってもらうには何かと初期設定が必要になるGsuiteアプリ達ですが、使ってみると便利ですよ。
Slackは外部サービスとの連携APIがつよいですが、プログラミングする人やメンテのことを考えるとGsuiteで完結するチャットはイージーです。
コミュニケーションツールに工数をかけたくない情シス部門にはいいのではないでしょうか?
同じ境遇の人にはオススメです。
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